都内の猫カフェで、もうかなりずっと続けてパルボウィルスが蔓延との情報があります。
それに伴って、猫カフェさんたちの間で「ハシゴお断り」が増えています。
パルボウィルスとはなんなのか、なぜハシゴがいけないのか、検証してみようと思います。
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勘違いされると困るので、猫カフェっぽく撮れた実家の猫の写真です |
そもそもは昨年、都内大手猫カフェの「Mocha」の従業員からの、猫バルボ感染症のリークから始まりました。
経緯はねとらぼさんの記事が詳しいです。
つらい— ねとらぼ (@itm_nlab) August 22, 2018
猫パルボウイルスが流行していた「猫カフェ MOCHA 立川店」が営業再開 25匹のうち7匹が死亡 - ねとらぼ https://t.co/0cWlIhMj0S @itm_nlab pic.twitter.com/y5HXByDm24
猫パルボウィルスとは猫だけが発症する感染症で、現在ではワクチンでほぼ抑えられている病気です。
何が問題かと言うと、ワクチンの打てない子猫が感染しやすく、死亡率は75%から90%にも及びます。
子猫が感染して発症してしまった場合、助ける手段はほぼありません。対症療法をしながら、本猫の体力にかけるしかないのです。
猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス感染症/FPLV)について Feline panleukopenia
https://tokyocatguardian.org/hospital/parvo/
そして、これが一番やっかいなのですが、ウィルスがとても強いためなかなか死なず、人間の靴や衣服について広がり、思いもよらない場所で新たに発生してしまうのです。
・非常に安定したウイルスで、環境中で3年間は生存し、室温以下では1年以上感染性を保持、30℃以上の外気温でも、数ヶ月以上生存すると言われています。
・一般的な消毒薬にも強い抵抗性を示し、グルタルアルデヒド系消毒薬、塩素系消毒薬が有効とされています。
東京キャットガーディアン動物病院さま
「猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス感染症/FPLV)について Feline panleukopenia」から引用
ワクチン済みの大人猫だけがいるカフェなら、脅威ではありますが、たいしたことはないでしょう。
しかし、子猫の保護をしている保護猫カフェでは死活問題です。
せっかく助けたはずの命が、ウィルスのせいでバタバタ死んでいくのを見守るしかありません。
個人で、あろうことか授乳期の子猫を保護している方のところで発生したのをブログで見たことがあるのですが、阿鼻叫喚でした。
その方は協力いただいている獣医師の方と相談し、エビデンスがない方法をためして、ほんの一握り助けることができましたが…。
この「ウィルスがほぼ死なない」という事実が、猫カフェハシゴ禁止の理由になっています。
大人猫はワクチンをしてれば大丈夫とはいえ、スタッフやお客様の家に、子猫がいたら…? 弱っている猫がいたら?
だれしも自分の店が感染源になることは避けたいでしょう。
mochaの報道から時間は経っていますが、今年になって別の猫カフェでも発生しているという情報があり、気が抜けません。
自宅では玄関にパルボに有効な消毒薬を置くようになりました。
こちらのブログでも猫カフェの情報を追記していきたかったのですが、この状態では無理ですね…。
様子をみて、新しいところに行けたら、とは思うのですが。
皆様も「ハシゴ禁止」、ご理解とご協力をお願いいたします。